ホームレスと犬
月曜の散歩の時、河原でホームレスのおじさんと話す機会がありました。
おじさんの話をざっくりまとめると、
おじさんは犬を3頭飼っていて、いつもは河原にあるおじさんの仮住まいに併設の犬小屋につないでいるが、ある夕方人気のない場所で犬を放していた。
すると自転車に犬をリードでつないで散歩させてる人が来て、おじさんの犬が近づいたためにその自転車犬が驚いて急停止してしまい、そのはずみに自転車散歩の人が転んでケガをしてしまった。
裁判になって、ホームレスのおじさんは罰金15万を払うことになったが、払うことができないまま支払い期日の今日（6/23）になってしまった。
おじさんが罪になった理由は「犬に注射をしてない、登録してない、リードを外していた」ということ。
おじさんは捕まって、犬は保健所に連れていかれて処分されるから、いつ迎えが来るか考えると気が気じゃない。
…、という話。
この話にはいくつか学ぶべきポイントがありますね。
- 犬に狂犬病の注射をしてない人、登録をしてない人、リードを外して散歩する人は多いが、それは犬を手放さなくてはいけなくなるような大変なことを起こしてしまう可能性のあることだ。
- 犬を自転車にリードで固定して散歩させる人も多いが、それは危険なことだ。
という危機管理ポイントもありますが。
ホームレスの人たちの弱い立場の問題や、このホームレスのおじさんが犬を飼うことになった経緯が棄て犬を拾ったことだということから、ホーム有りの人の無責任な行動の尻拭いをホームレスの人がしてることになっているのに、犬の飼い方のマナーがよくないこのおじさんを責めるのはどうなのか？という方向のポイントもあります。
このおじさんは、犬の登録や狂犬病の注射が義務であることは知らなかったそうだし、避妊去勢手術はお金を工面してやっておられるし、犬を置いて出稼ぎに行かないといけない時は、知り合いにお金を払って散歩と餌やりをしてもらったりもしていたという、ちゃんとした人で、7年も一緒に暮らしてた犬とこんなことでつらいお別れになってしまうのは、いくらなんでもひどいんじゃないか？と昨日も今日も考えました。
で、あたしなりにホームレス関係の活動をやっている人や団体のHPを調べたり、友達で生活保護やホームレスの問題に関わっている弁護士に電話で聞いてみたりしたんだけど、これっていう解決法は見つかりませんでした*1。
でも河原でまたあのおじさんに会った時に、「困りましたね」「つらいですね」という受け止めだけじゃなく、何か希望のある話もしたかったので、駅前でビッグイシューの販売員さんに相談してみました。
販売員さんは親切に話を聞いてくれて、あたしに必要だったのは情報じゃなく、この話を親身になって聞いてくれる人だったんだな、と思いました。
とりあえず河原のおじさんの分もビッグイシューを買って、おじさんの仮住まいを訪問しましたが、おじさんは留守。犬は元気そうにしてたので、おじさんはただ留守にしてるだけで、どっかに連れていかれたわけではなさそうでした。
↓販売員さんとあたしが話してる間きちんとフセをして待ってたゆず。看板犬的な役割（お客さんと交流）もしてましたよ。
