宝塚宙組公演「カサブランカ」@宝塚大劇場

盆が回ってればごきげん、盆が回りながらセットが上がり下がりしてればなお良し、というタイプなので、
ずうっと機嫌よく観劇しました。
よくできたセットでしたよね、リックのカフェ。



鉄道模型趣味の人がジオラマを作るみたいなかんじで、
小池先生演出のよく盆が回る作品の舞台のドールハウスみたいなのを作って、
モーターつけて盆をまわしてせり上がりせり下がりをやって…ってかんじで部屋にこもったらさぞ楽しいでしょうねえええ。
実況CDを使えば完全に再現できるわけで、わりと手軽に実現できそうだし。


「宝塚舞台セットを作る」っていうドールハウス講座があったら絶対行くなああああ(これ何度も書いてるよね)。
デアゴスティーニで始めてくれないかな〜。
全号揃えると「カサブランカ舞台セット」が作れるシリーズ。
「ネバセイ」のもほしいなあ。
教会のセット作って、ジプシー占いの場面とか再現するわ〜。*1




あー話がそれた。


リック役はあたしの中の「舞台上のゆーひさんにはこういう人であってほしい」というイメージぴったりなので
ムリなく見られました。
落ち着いて見てられて、しかも時々「きゃーかっこいいわ〜」と思えるかんじ。
「君の瞳に乾杯」と臆面も無く言えて、婦女子を「きゃー」って言わせることのできる、世界でただ一人の人、それがゆーひさんです!


そしてすみ花ちゃん!
サムに思い出の曲を弾いて、っていうとこの声!
にぎわってる店の中にいるはずなのに、すみ花ちゃんが話し始めるといきなり密室感が出るかんじ。
この世で二人っきりになったような空気が流れ始めるかんじ。
ホントに好き、こういうことができる人!と何度も思いました。


しかしすみ花ちゃんてばどうしてあんなに大御所風なんでしょうか?
「大女優」の風格がすでにあります。
トップお披露目公演のはずが、もう何年も巨大羽しょってるような安定感。
「おそろしいこ…」という言葉を欲しいままにできる唯一無二の若手女優さんですねえええ。
これからもずっとあたしを驚かせ続けてほしいです。


蘭とむさんはいつもどおりのかんじ。
蘭とむクオリティーは守ってるけど、驚きはないってかんじでした。


北翔さんはまさかのニク着っぱなし、フィナーレ部分にもあんまり見せ場無しという、
ファンとしては不完全燃焼のまま放置されたかんじ。
ロケットボーイが北翔さんじゃないならもうちょっと他に見せ場がほしかったですわ…。
ニク着っぱなしだけど、ちょっと複雑なかわいい人の役だし、見所がないってことはないんだけど(細かく萌えどころの多い役です、むしろ)。
北翔さんのダンス能力とか歌唱能力をもうちょっと味わいたかったです。


今回は悠未ひろさんがすごくいいかんじに見えました。
悠未さんは悪役続きで、正直ナチの将校なんてもう飽きたわと思ってたんですが。
続いてたからかこなれてきてて、やっとただの声と体のでかい人から怖い人になってきたかんじがしたの。
「でかい人」って印象だったのが、「すらっとした人」ってかんじに変わったかんじがしたのはお衣装のせいかしら?
今回の舞台があたしにとってはベスト悠未です。


主な配役についてしか書かなかったけど、今回はそれでもいいかってかんじでした。
銀橋コロスの大迫力はすごかったけども、主な配役以外の人でぐわっとあたしをわしづかみにしてくる人はいなかった。
十輝さんのパンドラ場面のダンスがちょっとよかったかな〜。


一番残念だったのは、パリの出会いの場面の歌姫(?)に吸引力がなかったことだな…。
カンカンもつまらないかんじだった。
あの店つまらーん…。


言ってもしょうがないことだけども、
こないだの宙組のエイトシャルマンでえっらいギラギラ輝いていた早霧さんみたいな人があの歌姫をやってたら
すごい場面になってただろうなと思うわ。



2010年版宝塚スターカレンダー ([カレンダー])

2010年版宝塚スターカレンダー ([カレンダー])

*1:ドールハウスシリーズで欲しいものは他にもたくさんある。ドールハウスっぽくなってるオルゴールにしたいのは、英真組長のコパガール@コパカバーナとか、蘭とむさんの一世一代の負けっぷり〜@龍馬伝とか、安蘭リコのベッドルーム@コパカバーナとか、スカピン乙女たちのスカーレットピンパーネルってどんな人とか。製品化してくれないかな〜。